愛媛男子ビーチバレー、国体・初代王者 接戦でも折れぬ心身 東京をストレートで下す
ビーチバレーは16日、伊予市尾崎の五色姫海浜公園で男女の決勝トーナメントが行われ、愛媛勢は男子の庄司憲右・長谷川徳海(県競技力向上対策本部)が決勝で東京を2―0のストレートで下し、初優勝を果たした。
女子の楠原千秋(伊予市役所)・長谷川暁子(県競技力向上対策本部)は決勝トーナメント1回戦で敗れたが5、7位決定戦で大阪を2―0で破り、5位入賞した。
庄司・長谷川は1回戦で福井を2―0で下し、準決勝は京都に2―1で競り勝った。決勝は、競り合いが続く展開から終盤に得点を重ねるバレーで東京を押し切った。女子は福井が優勝した。
ビーチバレー男子初の王座を手にした愛媛。庄司憲右は「試合の内容は覚えてない。とにかく本当によかった」と涙ぐみ、長谷川徳海は「愛媛、最高」と絶叫した。
16日の決勝トーナメントは初戦から大接戦。セットごとに見れば追う場面もしばしばあったがそのたび巻き返して勝利につなげた。
東京との決勝もそうだった。1セット先取した後の第2セットは2―6と出遅れたが持ち前の反発力を発揮した。
砂地が雨で硬くなりジャンプ力がアップしたこともあり、長谷川のブロックがさえた。後半は庄司も爆発力をみせ、このセットだけで10点以上のスパイクを決めた。最後も右腕を振り抜いて試合を決め、長谷川と抱き合った。
「肉体改造の成果が出た」とは長谷川。昨年から上半身の筋肉量を増やした。従来のプレーを8割ほどの力でできるようになり、日程変更で1日3試合となってもパフォーマンスは落ちなかった。庄司は「技術でなく気持ちの戦いだと思った。あれだけ感情を出してプレーしたのは初めて」と明かした。
観客席も大声援。試合後2人が「愛媛のみんなで(日本一を)つかめました」と話すと会場は再び沸いた。